嵐山

小唄江戸紫 中田治三郎(昭和23)より 嵐山 本調子 もみぢ葉の色づく_やあらし山うす紅ひにゆかし くも萌るこゝろの初めぞと嬉しき旅の仮まくら しつぽり濡れてほとゝぎす

秋蚊帳

小唄江戸紫 中田治三郎(昭和23)より 秋蚊帳 三下り まつ虫や寝そびれて鳴く蚊帳の裾しとしとと 降る秋雨に煙管を探るまくら元

暁の鐘

小唄江戸紫 中田治三郎(昭和23)より 暁の鐘 本調子 あかつきの鐘が野の夢さましてあるあるぱつと 目覚し桔梗の花にちるはきらきら涙か露か命 たのんですがつた虫の声も細りて夜が明ける

秋の野に

小唄江戸紫 中田治三郎(昭和23)より 秋の野に 二上り 秋の野に出て七草見ればさあやれ露で小褄でみな ぬれるさあよよしてもくんな鬼あざみ

秋の七草

小唄江戸紫 中田治三郎(昭和23)より 秋の七草 二上り 秋の七草むしの音に啼かぬ螢が身を焦す君を まつ虫啼く音に細る恋といふ字は大切な

秋風さそふ

小唄江戸紫 中田治三郎(昭和23)より 秋風さそふ 本調子 秋風さそふ葛の葉に野べの松むしうらみつゝ 招ぐ尾花の袖見れば露の玉菊月のかげ 飯倉片町おかめ団子評判ぢや

散るはうき

小唄江戸紫 中田治三郎(昭和23)より 散るはうき 本調子 ちるはうき ちらぬハ沈む紅葉ばの 影は高尾か山川の水のながれに月のかげ

千早ふる

小唄江戸紫 中田治三郎(昭和23)より 千早ふる 本調子 千早ふる神代もきかず竜田川 からくれないに水くぐるとは 今だったら、Googleとは